今月は、梅雨明け前から猛暑になり、急激な環境の変化に大人でも大変な中、子どもたちは目標に向かって大汗をかきながら練習に取り組んでいます。指導者として、この努力を子どもたち一人一人が達成感としてとらえられるようにしてあげなければいけないと強く思っています。<(_ _)>
子どもたちは、それぞれが持っている様々な能力が大きく伸びる時期が異なります。これは、私のもとを巣立っていったOBOGのメンバーをみても顕著です。「サイズは、コーチング出来ない」という名言があるように、三次元のスポーツであるバスケットボールにおいて、この事に秀でていれば、それだけで大きなアドバンテージを得る事が出来ます。
しかし、二次元でアドバンテージを得る事で、サイズのアドバンテージを凌駕する可能性もあるのがバスケットボールというスポーツだと私は思います。その為には、アスリートとなるべく鍛えられたフィジカルの強さ、スペースを占めるためのプレーの高速化、早く正確なボール捌きを可能にするスキル、そして何よりもバスケットボールという競技が持つ特質を理解する知能(バスケットボールIQ)が大事になると私は考えます。世界最高峰のプレーが見られるNBAや、U-19のワールドカップでJAPAN男子チーム(史上初めての世界の10傑入り)が見せたプレーにも、そのヒントがたくさんあるように私は感じました。
しかしながら、これらが積みあがる土台の一番基礎の部分に、「バスケが大好き、バスケが面白い、だからもっともっと上手になりたい」というエネルギーが必要不可欠だと思います。様々なスポーツの、トップレベルのプレーヤーは皆そのスポーツが大好きだというエネルギーを持っています。
U-12世代を預かる私たち指導者は、この事を最も大事にした上で、バスケットボールに必要なフィジカル・スキル・メンタルの部分をしっかり指導しなければいけない責任があります。しかし、ここで問題になるのはこのU-12世代にチャンピョンシップスポーツの側面が色濃くある現実です。この事に関しては、現状の様々な事に対して大きなジレンマが私自身にはあります。しかし、現実の指導を顧みた時に、子どもたちが目の前の勝ち負けにこだわり、勝つことを目標にして一生懸命プレーする事は、結果がどうであれ人生にとって貴重な財産(ライフスキル)が子どもたちに授けられると私は思います。大事な事は、結果に囚われ、事の本質を見失い、バスケットボールに取り組む目的が違ってくる事だと思います。
子どもたちの成長は、大人が作った環境によって大きく左右されます。それは、スポーツにおいても同じで、指導者を含めた子どもたちを取り巻く人的な環境が、常により良い方向に向かう事(プレーヤーズ ファースト)で子どもたちの成長にとっての大事な土台作りが可能になると思います。私たちスタッフも、常に「なりえる最高の自分を目指す」事を目標に指導にチームの環境作りに頑張っていきます。保護者の方々のご理解とご協力のほどよろしくお願いします。m(_ _)m