今年度は、男女ともに高い目標をチームとして立てた事で、例年以上に活動内容が多岐に渡る事となりました。この大変な活動内容を理解していただき、また様々な事でご協力していいただいた保護者の方々とスタッフの皆様に最大限の感謝を致します。<(_ _)>
 子どもたちは、純粋にバスケが上手くなりたい、ゲームがあれば勝ちたいと思っています。そして、何よりもバスケに関わっている時間を楽しく過ごしたいと思っています。ゆえに、まずバスケットボールというスポーツをリクレーショナルスポーツとして親しみ、そしてその中で人としての成長を促すためのエディケーショナルスポーツの要素が織り込まれて指導されていくことがこの世代で最も重要な事になると私は思います。たとえ、チャンピョンシップがかかったゲームがあったとしても、この世代がスポーツに関わることで、この事を外して指導される事があってはならないと思います。しかし現状は、結果がすべてとする指導や様々な圧力、勝てば良いという形でゲームを行い、スポーツマンシップなど無視したプレーに対して何の指導もしない事等、この世代で多く見受けられるのが現実です。
 私は常々子どもたちに対して、勝つという目標に対し、全身全霊を傾けて取り組み、そしてやり切ってみる事はきっと人生において大きな財産を君たちにもたらしてくれると伝えています。そしてたとえゲームが残念な結果に終わったとしても、「ゲームに負けても、君たちのバスケが今日で終わるわけではない、この結果が悔しいなら、この結果を次なる目標を設定するためのエネルギーとしよう!」と声をかけます。子どもたちは、納得できない結果にどう自分関わっていたか自分なりによく分かっています。私たち指導者は、子どもたちが目の前の立ち向かわねばいけない課題をしっかり整理して伝え、そしてその解決への道筋に光を当てる事が大事な仕事だと思います。
 バスケットボールというスポーツは、究極の個人競技の要素を持つチームスポーツだと思います。それは、ボールを持っているプレイヤー同士のやり取りがゲームに大きな影響を与えるからです。しかし、決して広くないスペースに10人のプレイヤーがいる事で、ボールを待たないプレイヤーがこれほどボールに影響を与えているスポーツも他に例を見ないと思っています。そして、この難しいバランスの上に「habitgame(習慣づけのゲーム)」という難しい要素も加わります。ゆえに、私は人類が作り出した「究極のボールゲーム」だと思っています。この世代の子どもたちにとっては、習熟度が簡単に上がらない難しいスポーツのはずです。その為、ゲームの結果だけを求めると、子どもたちの成長にとって、取ってはいけない手段を取ってしまう事が多く見受けられます。それは、正しい能力の成長を促すための指導をおろそかにした過度な練習強度、ゲームの結果を出すためだけの過度な自己犠牲の強要等です。
 私は、この世代の子どもたちをバスケットボールという素晴らしいスポーツの愛好家になってほしいと思っています。そして、このスポーツに関わったことで、人生の良いネットワークを築いてほしいとも思っています。この思いが強いがゆえに、子どもたちを我が欲の為にする大人たちとは一線を引いた指導をしていきたいと強く思っています。大変な作業だと自覚もしていますが、いつまでも成長できる自分を目指して、これからも大好きなバスケットボールの為に、微力ながら頑張り続けてみます。(^^)/